相続人が認知症の場合

遺産を相続するためには、まず戸籍収集によって法定相続人を調査したうえで、相続人全員で遺産分割協議を行う必要があります。

遺産を分割して、預金の引き落としや不動産の名義変更をするためにはきちんと法律に則った手続きを進めることが必要となります。

(1)遺産の分割内容について相続人全員の同意が必要です。

相続人が多数になると、どのように遺産を分けるべきか、どのように話し合いをするべきか、ということを話し合うだけでも大変です。

そのため、遺産分割がまとまらないことも珍しくありませんが、相続した預金の引出しや不動産の相続登記手続きをするためには、全員の同意が必要です。

(2)相続人全員の遺産分割協議書への押印が必要です。

また、全員が遺産分割の内容について同意したとしても、各種相続手続きをするためにはそれを証明しなければなりません。

その証明となるのが遺産分割協議書で、遺産の分割内容について全員の押印と印鑑証明書が必要です。

しかし、相続人が多く、しかも遠方にお住まいの相続人がいる場合は、押印のための書類のやり取りや確認だけでも膨大な時間がかかってしまいます。

(3)認知症等の方がいる場合の手続きの進め方

相続手続きを行うためには、相続人全員が遺産分割に同意していることが前提となりますので、相続人としての意思表示が出来ない方がいる場合、手続きを進めることが出来ません。

こうした場合には、そうした相続人に代わって遺産分割協議をする成年後見人を選任することがが必要になります。

認知症の方が相続人にいる場合の相続手続を進めるにあたっては、まず家庭裁判所に成年後見開始申立てを行い、成年後見人が選任されてから、成年後見人を含めた相続人全員で遺産分割協議を行う流れとなります。

このうえで、必要書類に署名捺印して相続手続きを進めて、財産の名義変更などができるようになります。
※ この場合、症状の程度により、成年後見人、保佐人、補助人など、種類が変わることがあります。

成年後見人の選任は、家庭裁判所に対して成年後見開始の申立てをします。成年後見人が選任されるまで、少なくとも2~3ヶ月は時間がかかります。早めに専門家にご相談いただく必要があります。

司法書士は、成年後見人選任申立ての申立書、手続き支援業務を行っています。


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